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2026年1月27日火曜日

Life Creators Marketing7:LCマーケティングの8大ポイント

生活民(Life Creators) の消費市場(Market)への対応方法について述べてきました。

供給者(Supplier)側からの市場(market)対応ではなく、需要者(Consumer)からの対応、さらにはより自律的な生活民(Life Creators)からの対応を考えてきました。 


生活民の生活行動を、基本行動、意識行動、虚実行動の3面から眺めてきましたが、それらを統合すると、やはり当ブログで何度も述べてきた「8大ポイント」に行き着きます。

そこで、需要者サイドからの【US(User-side)マーケティング】から、自給者サイドからの【SH(Self-helper Marketing)マーケティング】へと進展してきたマーケティング手法をさらに整理・統合し、新たに生活民サイドのから「LC(Life Creators)マーケティング)」として提案したいと思います。



以上のような生活行動によって、生活民(Life Creators)自身は供給側主導の生活市場に対し、一定の距離を図りつつ、自律・自給回復型のライフスタイルを構築することになります。

2025年12月4日木曜日

Life Creators Marketing・プロローグ

生活学・新原論の応用方向を整理してきました。基本的な方向はひとまず取りまとめましたので、さらに具体化するため、市場社会への対応、つまり「“生活民”は市場社会へいかに対応していくか」について、多面的に考えていきたいと思います。

生活“民”とは、どのような人間なのでしょうか。【「生活民」とはどんな人?】で述べたように、生活学の「生活人」や社会経済学の「生活者」を継承しつつ、より統合化したコンセプトです。

さらにいえば、消費者とも生活者とも異なる、より純粋の人間像、「Life Creators」です。市場社会との関連で定義すれば、「ユーザーの立場を超えて、市場の成立以前から存在した、自立的な人間」像ともいえるでしょう。


とはいえ、現代社会は極めて高度な市場社会ですから、それを前提にしなければ、各々の生活は成り立ちません。企業という供給側の提供する、さまざまな生活素材を受容しつつ、それぞれの暮らしを構築していくという生活形態が一般的なのです。

そうだとすれば、市場=マーケットに対し、需要者としてどのように対応していくべきなのか、それなりの行動が求められます。

これこそ、生活民マーケティングです。供給者側からではなく、需要者側からの市場対応策ともいえるでしょう。

マーケティングといえば、通常は供給側からのマーケット対応が一般的です。さまざまな企業が需要集中市場へいかに対応していくか、という経営戦略と考えられています。

ところが、もう一方では、需要側からのマーケティングも考えられます。市場社会に生きている生活民は、どのようにマーケットと付き合えばいいのか、という視点です。複雑に膨張した生活市場を、一人の生活民としてどのように活用し、いかように変えていくべきかという生活手法です。

これこそ「生活“民”マーケティング:Life Creators Marketing」です。一人の人間として、生活市場や消費市場という生活資源の溜池にどのように踏み込んでいくべきか。さらにいえば、生活民の一人として、巨大な市場社会へ適切に対応し、巧妙に利用し、いかなる方向へ変えていくべきか。・・・そんなことを目ざすのが、生活民マーケティングといえるでしょう。

このような視点から、生活民のさまざまな市場対応を考えていきます。

2025年12月23日火曜日

Life Creators Marketing 2 :市場とは何だろうか?

 生活“民”マーケティング(Life Creators Marketing)とは、生活民の立場から「マーケット(市場)」へ働きかける行動を意味します。この「マーケット」、つまり「市場」とは何なのでしょうか。

人類史を振り返ると、古代社会の狩猟採集時代や農耕初期時代には、生活民の暮らしは自給自足が基本であり、その余剰分が贈与や共同体内で分配されていました。つまり、生活民にとっての生活資材とは、自分自身で獲得する対象であった、といえるでしょう。

ところが、時代が下るにつれ、他者との「交換」という獲得方法が広がってきました。これこそが「市場」という社会装置の基本です。


「市場」という漢字は、「いちば」とも「しじょう」も読まれています。

「いちば」とは「小売店が集まって常設の設備の中で、食料品や日用品を売る所」や「一定の商品を大量に卸売りする所」を、また「しじょう」とは「売り手と買い手とが特定の商品や証券などを取引する場所」を、それぞれ意味しています(デジタル大辞泉)。

社会装置としては、「いちば」が拡大することで、「しじょう」へ発展してきました。

狩猟採集社会(紀元前1万年前まで)では、余剰の食料や自作の道具などを物々交換する場所として始まり、古代社会(紀元前4000~2000年頃)になると、メソポタミア、エジプトなどでは定期的な交換場所として定まりました。

ヨーロッパの中世社会(5~15世紀頃)には、都市の拡大につれて定期市が開かれるようになり、近代社会(18~19世紀)になると、産業革命の進行とともに、大量生産・大量流通を担う商品市場が誕生し、貨幣経済の拡大に伴って、現代の市場社会が成立しました。

このように進展してきた「市場(いちば+しじょう)」に対し、生活民はどのように対応していくべきなのでしょうか。生活民マーケティングが対象にするのは、基本的には「いちば」ですが、延長線上では「しじょう」へも広がっていきます。

もともと「自給自足」が基本であった生活資源の獲得法が、知人間の「贈与」や共同体による「分配」、さらには宗教や王権による「再分配」などを経て、市場による「社会的交換」に移るにつれ、個々の生活民としてどのように対応すべきが問われるようになってきたのです。

これにより、現代社会の生活民は、自らの生活を構築するため、自己の労働で獲得した貨幣を差し出し、さまざまな生活資源を「市場」から獲得する、という生活構造に至っています。

とすれば、本来の「自給自足」と「贈与」「分配」「再分配」「交換」の間に、どのように対応していけばいいのか、とりわけ「自給自足」と「交換」の関係を適切に創り上げるにはどうすればいいのか、が問われることなります。

これこそが「生活民マーケティング」の基本的立場といえるでしょう。

2017年7月30日日曜日

「生活民マーケティング」は「LC-Marketing」だ!

「生活民マーケティング」という視点から、供給側の打ち出す7差化戦略(差別化、差異化、差元化、差汎化、差延化、差真化、差戯化)に向けて、一人ひとりの「生活民」が行うべき対応行動を一通り述べてきました。

一区切りつけるために、「生活者」や「消費者」と比較して、「生活民」の行う生活行動のポイントを整理しておきましょう。

◆生産者とは・・・


①「価値(Value=Social Utility)」によって「個効(Individual Utility)」や「私効(Private Utility)」を誘発する主体である。・・・【
新たな「価値」を創るには・・・:2016年11月29日】
②「感覚(sense)」や「象徴(symbol」よりも「言葉(word)」や「記号(sign)」によって商品を売ろうとする主体である。・・・【
差異化とは何か?:2015年7月17日】
③「真実」も「虚構」も、両方とも新たな「価値」や「販売手段」として利用しようとする主体である。・・・【
7つの生活願望をつかむ、7つのマーケティング戦略:2015年6月24日】

◆消費者とは・・・


①「価値(Value=Social Utility)」に従って、「個効(Individual Utility)」を求める主体である。・・・【
生活民にとって「差延化」とは・・・:2016年2月19日】
②「感覚(sense)」や「象徴(symbol」よりも、「言葉(word)」や「記号(sign)」に追随する主体である。・・・【
差異化と差元化を比較する!:2015年12月26日】
③「真実」と「虚構」の混在する「日常」の中で生きる主体である。・・・【
「脱・真実」へ対応する!:2017年5月23日】

◆生活民とは・・・


①「価値(Value=Social Utility)」よりも「私効(Private Utility)」を求める主体である。・・・【
生活民は「価値」よりも「私効」を重視!:2016年11月22日】
②「言葉(word)」や「記号(sign)」よりも「感覚(sense)」や「象徴(symbol」を重視する主体である。・・・【
差異化を超えて差元化へ:2016年4月19日】
③「真実」よりも「虚構」から「日常」や「真実」を眺める主体である。・・・【
嘘を作り出す二重の構造!:2017年6月10日】

このような生活民の生活行動を、前回説明した生活球の中に位置づけてみると、下図のようになります。





以上のように、生活民の立場を定めてくると、その英語名称もまた、consumer(消費者)やPro-sumer(生産・消費者)はもとより、
User(需要者)やSelf-helper(生活者)というよりも、Life Creators(民:複数)といった方が適切かもしれません。

とすれば、「生活民マーケティング」という名称もまた、「Life Creators Marketing(略称:LC-Marketing」ということになるでしょう。

2026年5月4日月曜日

Life Creators Marketing17:差異化行動をどう進めるか?

生活民自身は供給主導型の消費市場をどのように利用していくべきか、「差延化」「差汎化」「差元化」が終りましたので、今回から「差異化」を検討します。

差異化とは【差異化とは何か?】で述べたように、モノやサービスの機能・効率・利便性よりも、言語、記号、意識、理性、観念、物語など、記号やイメージなどを求める「欲望」です。具体的に言えば、使い易さや高機能などよりも、カラー、デザイン、ネーミング、ストーリー、ブランドなどを求める生活願望といってもいいでしょう。

しかし、【Life Creators Marketing5】で指摘したように、生活民は「欲望」に捉われることなく、むしろ「欲動」や「欲求」への願望に関心を払い、消費市場を提供する供給者に対しても、過剰な記号や機能の供給を超えて、「欲動」や「欲求」を充たせるような素材の提供を強く求めていきます。

差異化手法の問題点については、【差異化手法を批判する!】【「差異=排除」を指摘する】【ボードリヤールも批判する!】などで、詳しく述べています。

となると、生活民の差異化行動としては、「反差異化:anti-differing」が求められることになります。

従来の供給版マーケティングでは、カラー、デザイン、ネーミング、ストーリー、ブランドなど、「欲望」への対応戦略が最重要課題のように喧伝されています。だが、生活民マーケティングの視点に立てば、これらに決して惑わされることなく、自分自身の内側から生まれる「欲動」や「欲求」に素直に応えていくことの方が優先されるべきです。

具体的な対応を考えてみましょう。

➀形態的記号への対応

使い心地や機能などを無視し、カラーやデザインで奇抜さ、新奇さ、高級さ、エキセントリックなどを誇張する諸道具やサービス、例えば住宅・家具、自動車、ファッション、アクセサリー、ホテル、レストランなどを全て拒否します。

その一方で、差延化や差元化に対応する商品やサービス、例えば自由に選べるカラー、加工可能なデザイン、私的感性を充たすようなカラーやデザインなどを求めていきます。

➁言語的記号の拒否

機能や使い心地などとは無関係なネーミングやストーリーなどを、マスメディアやソーシャルメディアで宣伝する商品やサービスを全て拒否します。

その一方で、差延化や差元化に対応する商品やサービス、例えば使い手が自由に選べるネーミング、生活民が独自に付加できるストーリー、私的感性を充たすようなネーミングやストーリーなどを求めていきます。

➂権威的記号の拒否

機能や使い心地など生活民の満足度とは、ほとんど無関係なブランドやマークなど、権威性や階級性などを表象する“記号”を悉く拒否します。

その一方で、差延化や差元化に対応する商品やサービス、例えば生活民が独自に意味づけられるブランド、加工を促すマーキング、私的感性を充たすようなマークなどを求めていきます。


以上に挙げた「反差異化行動」については、供給側からはほとんど対応がされていません。拙著『人口減少逆張りビジネス』でも基本的な姿勢にしか触れておりません。


要約すると、生活“民”マーケティングにおいては、「差異化」行動というより、「反差異化」行動こそが、生活行動の基本姿勢となります。

2026年2月9日月曜日

Life Creators Marketing8:差延化行動をどう進めるか?

LC(Life Creators)Marketingの8大ポイントを、前回のブログで提案しました。

このような生活行動を、生活民自身が供給側主導の生活市場に向けて、実際に応用していくには、どのようにすればいいのでしょうか。自律・自給回復型の暮らしをめざすには、供給側の差し出す商品やサービスをいかに利用していくべきか、という課題が浮上してきます。

まずは最も基本となる差延化行動。【差延化行動とは何か?】で述べたように、供給者の差し出す「ききめ」、つまり「共効」を素材として、生活民一人ひとりが独自の「ねうち」、つまり「私効」を積極的に創りだす生活行動、を意味しています。

この行動には、【差延化5行動の関係を考える!】で示したように、私仕様、参加、手作り、編集、変換など、主に5つがあります。これらの行動を生活市場に向けて、どのように実行していくべきでしょうか。

中核となる「手作り」は「自分の手で作る」ことであり、まさに自給自足の典型です。とはいえ、私たちが生きている、現在の市場社会ではほとんど不可能です。

自ら水田へ行って田植えをし、収穫した籾を脱穀・精米してご飯を炊く、という単純な行為でさえ、今では容易なことではありません。スーパーでお米を買ってきて、炊飯器で手ずから炊き上げるのが精一杯の「手作り」です。

それゆえ、イマドキの「手作り」とは、購入してきた素材に何らかのカタチで自らの手を加え、最終的な生活財に作り上げる、という程度でしょう。言い換えれば、5割の素材に5割の手作りを加えて、目的のモノを作りだす、ということになります。

●食生活分野

食生活分野でいえば、私有農園や家庭菜園などで、自ら米麦や野菜を栽培するのが基本ですが、それには種や苗、あるいは肥料や農具などを購入してきたうえで、育成ノウハウを養わなければなりません。

食品や飲料などを手作りする場合でも、素材や器具などを備えたうえで、調理ノウハウを訓練することが必要です。

もっともこの分野では、供給側からもさまざまな対応が始まっているようです。一例を挙げれば、手作りのパン、味噌、豆腐、燻製、ビール、ワイン、日本酒、焙煎コーヒー、ハーブ、ヨーグルトなどでは、適切な素材やノウハウを供給側が提供して、生活民の差延化行動を支援しています。

●衣料分野

衣料分野では、裁縫や編み物などで、自作の衣料を作り出すことが基本ですが、現代の高度な消費社会では、ほとんど行われていません。

とはいえ、個性にこだわる生活民の中には、自らの手で作る自作ファッションを始める人も生まれています。変わった布地で好みのデザインの服を自作したり、古着を加工して全く新しい衣装を作り出すもので、裏原宿あたりの若者の間で流行しています。このためか、一時は不振だったミシンが、再び売れ始めているようです。

●住生活分野

住生活分野では、住宅や家具などを自前で作る行動が該当します。

実例としては、ログハウスに代表されるセルフビルド住宅が代表的な事例であり、建設を指導する学校や、素材キットを販売するメーカーなどが既に登場しています。

また古家具にペインティングして再生するトールペインティング、多様な素材を再活用して立体的な額縁を作るデコパージュ、型紙を切り抜いて古着や古道具などに印刷するステンシルなどのニュー手芸など、手作り家具の分野でも製作指導教室が全国的に増えています。

◆共有側からの対応事例


以上に挙げた、供給側からの具体的な事例については、拙著『人口減少逆張りビジネス』で詳しく紹介しています。

このように振り返ると、手作り行動は供給側の主導する消費社会においても、それなりの復活を果たしているようです。これこそ、需給逆転時代の生活民マーケティング、その先端といえるでしょう。

2026年7月21日火曜日

Life Creators Marketing25:7差化行動で生活市場を革新!

生活民は7つの生活行動で、供給側の主導する生活市場へいかに対応していくべきか、生活民マーケティングの視点から検討してきました。主な論点を整理しておきましょう。


➀差延化行動・・・手作り、変換、編集、参加、私仕様

生活民主導マーケティングの中核行動として、多面的に展開していきます【差延化行動をどう進めるか?】。

「手作り」行動は需給逆転時代の先端であり、「変換」行動もまた需要側の復権を果たしていきます。「編集」行動は生活民が主体性を何とか維持している、最も基本的な生活行動であり、「参加」行動では供給者主導市場との折り合いを深めていきます。

「私仕様」行動を広げるには、インターネットや生成AIなどを積極的に応用した「カスタマイズ」市場を拡大することが期待されます。

➁差汎化行動・・・手作り・変換・編集・参加・私仕様の市場化

差延化(手作り、変換、編集、参加、私仕様)行動で生み出された、新たな個人的「効能」を、より広く社会的な「価値」へと転換していく行動です【差汎化行動をどう進めるか?】。

こうした行動を広げるには、生活民の差延化行動を、インターネットや生成AIなどを積極的に応用して、供給側へ強く告知するとともに、適正な費用設定を求めていくことが求められます。

➂差元化行動・・・象徴、無意識、体感

生活民主導マーケティングの2番目の中核として、深層的な市場次元へ展開していきます【差元化行動をどう進めるか?】。

「象徴」行動を消費市場や社会事業に広げていくには、伝統的な供給構造を活用しつつ、新たな象徴願望に対応する供給体制の構築を求めていきます。

「無意識」行動を広げるには、生活素材と支援サービスの両面から、伝統的な支援手法を再評価しつつ、最先端のテクノロジーを駆使した、新たな対応を求めていきます。

「体感」行動を広げるには、生活素材と支援サービスの両面から、供給側にもハイテクやAIを応用した、新たな対応を求めていきます。

➃差異化行動・・・カラー、デザイン、ネーミング、ストーリー、ブランド

生活民マーケティングでは、供給側から与えられる、上記のような記号的価値からできるだけ逃避することが望まれます。その意味では、「差異化」行動というより、「反差異化」行動こそが、生活行動の基本姿勢となります【差異化行動をどう進めるか?】。

生活民に求められる差異化行動とは、差延化行動と差元化行動を駆使して、これらのネウチを自ら創り出すことです。

➄差真化行動・・・自学・自習、作法・儀式、修行・訓練

生活民は自らの求める「自学・自習」行動や「作法・儀式」行動を広げるために、供給側に対して、伝統的な支援サービスを改良しつつ、最先端のハイテクを駆使した、新たな対応を求めていきます【差真化行動をどう進めるか?】。

「修行・訓練行動」の実現には、供給側に社会変化に見合った、新たな商品やサービスの創造を期待します。

⑥差戯化行動・・・競争・ゲーム、模擬・戯化、混乱・めまい

生活民は自らの求める「競争・ゲーム」行動を実現するため、供給側に対して、伝統的な商品やサービスの改善とともに、ハイテク技術を応用した、新たな対応を求めます【差戯化行動をどう進めるか?】。

「模擬・戯化」願望を充たすためには、私戯➔戯化➔模擬の順番で、供給側の対応を求めます。また「混乱・めまい」対応としては、公共的な装置はもとより、さまざまな社会的イベントにおいて、積極的に興奮や熱狂を作り出す、斬新な仕掛けを求めます。

⑦差識化行動・・・欲求、実欲、常欲


「
欲求」「実欲」「常欲」を求める、さまざまな行動が多様にミックスした生活空間、これこそが私たちの日常生活の実態である以上、供給側にはますますフレキシブルな対応を求めていきます【差識化行動をどう進めるか?】。

以上のような7差化行動を積極的に展開していくこと、これこそが生活民マーケティング(Life Creators marketing)の拡大を意味しています。

2026年1月13日火曜日

Life Creators Marketing5:生活民の意識行動とは?

生活“民”マーケティング(Life Creators Marketing)の視点から、生活民の自給・自足行動を考えています。

今回も生活世界構造で考えてみると、前回の横軸から縦軸へと広がっていきます。

縦軸は、生活民の意識行動を段階的に捉えたものです。


まず私たち人類が環境世界をどのように掴んでいるのか、という区分を4段階で捉えます。

➀身分け(ミワケ)・・・「身」つまり「身体」という感覚器がつかんだ世界

➁識分け(シワケ)・・・「身分け」した世界を意識によって捉えた世界

➂言分け(コトワケ)・・・「識分け」した世界を言葉によって改めて捉え直した言語的世界

➃網分け(アミワケ)・・・「言分け」した世界に特定の意図による「網」をかけて創られた、抽象的世界。捉まれたものは「学識」となる。

4つの仕分けによって、人間の捉えた環境世界は5つに分かれてきます。

❶ソト界(物質界:physics)・・・私たち人間や動物などを取り巻く、五感が捉える前の無感覚的な環境世界。

❷モノ界(認知界:physis)・・・人間が「身分け」で環境世界の中から把握した世界。把握したものは、「無意識」として佇み、されなかったものは「無感覚」として物界に沈む。

❸モノコト界(識知界:gegonós)・・・人間が「識分け」でモノ界の中から認めた世界。認めたものは「意識」の対象となり、されなかったものは「無意識」のままモノ界に沈む。

❹コト界(言知界:cosmos)・・・人間が「言分け」能力でモノ界の中から把握した世界。捉まれたものは「知識」となり、されなかったものは「意識」のままモノコト界を漂う。

❺アミ界(理知界:philosophies)・・・「言分け」で把握された世界へ、特定の意図による“網”をかけて創り出された抽象的世界。捉まれたものは「学識」となる。

5つの世界から生まれてくる生活願望は、次の通りです。

➀欲外(apathy)・・・無感覚な次元であり、生活願望も未発

➁欲動(drive)・・・無意識次元で巻き起こる、動物的、衝動的な願望

➂欲求(want)・・・生理的な充足・不足状態を意識が求める願望

➃欲望(desire)・・・記号(言葉や知識など)の刺激を受けて誘導的に生まれる願望

➄知欲(interest)・・・学識に誘導され、観念的充足を求める願望

5つの生活願望のうち、生活民の自給・自足行動に深く関わっているのは、欲動、欲求、欲望の3つです。

●欲動・・・環境世界に放り込まれた生活民が、最初に反応するのは「身分け」が捉えたものの、「識分け」が未だ掴んでいない「欲動」です。モノ界に漂う、無意識的、動物的、衝動的な願望望です。

●欲求・・・続いて生活民が求めるのは、「識分け」が捉えた「欲求」です。モノコト界から生まれてくる願望で、生理的な不足状態を意識がとらえた願望が中心となります。

●欲望・・・さらに生活民は「欲望」に囚われます。「言分け」が生み出す、さまざまな記号の刺激を受けて、誘導的に生み出される願望です。

3つの生活願望が求める、主な対象は次のとおりです。

❶欲動の対象・・・五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、六感など)

❷欲求の対象・・・機能(性能、効能、作用、特性など)

❸欲望の対象・・・記号(言葉、文字、形、音など)

以上のような生活願望の発生状況を考えると、生活民は縦軸の上で、欲動➔欲望➔欲求の順にさまざまな願望を生み出していることになります。

とすれば、生活民には次のような行動が求められます。

➀生活民自身として、「欲望」だけに捉われることなく、「欲動」や「欲求」への願望に関心を払うこと。

➁消費市場を提供する供給者に対しては、過剰な記号や機能の供給を超えて、「欲動」や「欲求」を充たせるような素材の提供を強く求めること。

以上のように、生活民マーケティングの縦軸では、「欲動」「欲求」「欲望」の順番で、生活行動が展開されることが期待されています。

従来の供給版マーケティングでは、カラー、デザイン、ネーミング、ストーリー、ブランドなど、「欲望」対応戦略が最重要課題のように喧伝されています。

だが、生活民マーケティングの視点に立てば、生活民1人1人の「欲動」や「欲求」に応えられるような、「差元化」や「差別化」対応の方が一層求められるでしょう。

2026年9月22日火曜日

ワケワケセオリー:ワケワケで5つの願望が生まれる!

私たち人類は、周りの環境世界を、ワケワケ行動(身分け・識分け・言分け・網分け)で、5つの世界(ソト界・モノ界・モノコト界・コト界・アミ界)として認識しています。

それぞれの世界から、さまざまな生活願望が生まれてきます。どのような願望なのでしょうか。5つの世界から生まれてくる、主な生活願望は、次の通りです。


➀未欲(apathy)

ソト界は「身分け」行動以前の未感覚な世界ですから、生活願望も未発のままです。
例えば、紫外線や赤外線という色彩、超低周波音や超音波という音波などは、環境世界に実在しているにもかかわらず、「身分け」行動では捉えられませんから、それらを求める願望もまた生まれてきません。

例:無欲、無私、茫漠欲など

➁欲動(drive)

モノ界は「身分け」行動で感覚的に捉えはしたものの、「識分け」が未だ掴んでいない世界ですから、さまざまな生活願望もまた、無意識界の中を漂っています。

五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、六感など)が確かに捉えているものの、意識による「識分け」が未だ届いていない状況ですから、無意識のまま沈んでいるのです。

このため、この世界では、無意識的、動物的、衝動的な願望、つまり「欲動」が漂うことになります。「欲動」とは、環境世界に放り込まれた生活民が、最初に反応する生活願望といえるでしょう。

例:夢想、幻想、錯覚など

➂欲求(want)

モノコト界は「身分け」行動で感覚的に捉えた対象を、「識分け」が意識化した世界ですから、まずは体感的、生理的な生活願望が浮かんできます。

とりわけ体感的、生理的な充足・不足状態が浮上してきますから、それらを求める「欲求」がじわじわと浮上してきます。

このため、欲求の対象としては、体感的な性能・効能・作用・特性などの機能面が中心となるでしょう。

例:食欲、明視欲、防音欲、芳香欲、防寒欲など

➃欲望(desire)

コト界は「識分け」行動で意識化された対象を、「言分け」が言語化した世界ですから、記号(言葉や知識など)の刺激を受けて、意図的な生活願望が浮かんできます。

これこそ「欲望」であり、「言分け」が生み出す、さまざまな記号の刺激を受けて、誘導的に生み出される生活願望ともいえるでしょう。

それゆえ、欲望の対象としては、言葉・文字・形・音などの「記号」が主流となります。

例:デザイン志向、カラー志向、ブランド志向、ネーミング志向、ストーリー志向など

➄知欲(interest)

アミ界は、「識分け」行動や「言分け」行動で捉えられた対象へ、特定の意図による“網”をかけて創り出した抽象的世界ですから、「学識」に誘導されて、観念的な充足を求める生活願望が浮かんできます。

これこそ「知欲」であり、さまざまな学識を求めようとする生活願望といえるでしょう。

例:知識欲、学習欲、研究欲、専門欲、検証欲など

参考【Life Creators Marketing5:生活民の意識行動とは?】

以上のように、ワケワケセオリーから見ると、私たちの生活願望にも、未欲・欲動・欲求・欲望・知欲の、5つがじわじわと浮かんできます。


このブログで展開している「生活世界論」をベースに、10万年の人類史を再構築した新著『ル・ルネサンス…人口減少が開く新世界』を、Amazonのkindle版としてアップしました。

筆者の提唱する「人口波動説」と「ワケワケセオリー」を組み合わせた自信作です。ご関心があれば、ご一読いただければ幸いです。

2026年9月12日土曜日

ワケワケセオリー:ワケワケで5界が生まれる!

私たち人類は、周りの環境世界を、ワケワケ行動(身分け・識分け・言分け・網分け)によって、5つの世界(ソト界・モノ界・モノコト界・コト界・アミ界)として認識しています。

それぞれの世界の特性を、下図に従ってまとめておきましょう。 


5界の出現

➀「身分け」(感覚=視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・直覚)によって、人類の外部に広がる環境世界は「ソト界」から「モノ界」に分けられ、前者が「未知界」、後者が「認知界」となります。

➁「識分け」(意識)によって、「モノ界」が形、音、臭い、味、物など、個別に意識されると、「モノコト界=識知界」が現れます。

➂「言分け」(言葉)によって、「モノコト界」が動作、音声、形象、表号、文字などで把握されると、「コト界=言知界」が現れます。

➃「網分け」(観念)によって、「コト界」が術語、科学記号、数学記号などで理解されると、「アミ界=理知界」が出現します。


5界の特性

❶ソト界は、私たち人類や動物などを取り巻く、感覚が捉える前の無感覚的な環境世界であり、「物質界:physics」とよぶこともできます。

❷モノ界は、人類が「身分け」によって環境世界の中から認知した世界であり、「認知」したものは「無意識」として佇み、認知されなかったものは「無感覚」として物界に沈んでいきますから、「認知界:physis」と名づけられます。

❸モノコト界は、人類が「識分け」によってモノ界の中から「識知」した世界であり、識知されたものは「意識」化され、されなかったものは「無意識」のままモノ界に沈んでいきますから、「識知界:gegonós」と名づけられます。

❹コト界は、人類が「言分け」能力によってモノコト界の中からコトバ化した世界であり、されたものは「知識」となり、されなかったものは「意識」のままモノコト界を漂いますから、「言知界:cosmos」と呼ぶことができます。

❺アミ界は、人類が「言分け」によって把握した世界へ、さらに特定の意図による“網”をかけて創り出した抽象的世界であり、網に捉えられたコトは「学識」となり、されなかったものは知識のままコト界を漂いますから、「理知界:philosophies」と名づけられます。

      【Life Creators Marketing5:生活民の意識行動とは?】

以上のように、私たちのワケワケ行動によって、宇宙や地球から国土や市町村まで、あらゆる環境世界は5つの世界に分離していきます。


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