実をいえば、こうした指摘は、差異化手法の思想的根拠ともなったJ.ボードリヤールの著作の中にも、しばしば登場しています。
- (差異化を生み出す)意味作用は、積極性と価値との支配下における意味を管理する、機能的・テロリスト的な機構として、何らかの物象化に繋がっている。
- 意味作用とは、記号の増幅された体系を通して、意味の枠付けという社会的・政治的テロリズムまでも反映した、基本的な客観化の場なのである。
- 権力の体系のあらゆる抑圧的・還元的戦略は、交換価値と政治経済学との内的論理の中にあるのと同じように、すでに記号の内的論理の中にもあるものだ。
- すべての命名の起源である意味作用は、価値についてしか語ることができない。象徴的なものは価値ではないからである。象徴的なものとは、記号の価値・積極性の喪失・溶解そのものなのである
- 私は、象徴〈象徴的なもの・象徴交換〉という言葉を、記号・意味作用の概念に対立し、むしろそれらに徹底的に代わるものとして使いたいと思う。
- 記号と価値を抑制して、象徴的なものを回復させなくてはならない。それは、理論的・実践的なすべての革命において行うべきだ。
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