2026年7月21日火曜日

Life Creators Marketing25:7差化行動で生活市場を革新!

生活民は7つの生活行動で、供給側の主導する生活市場へいかに対応していくべきか、生活民マーケティングの視点から検討してきました。主な論点を整理しておきましょう。


➀差延化行動・・・手作り、変換、編集、参加、私仕様

生活民主導マーケティングの中核行動として、多面的に展開していきます差延化行動をどう進めるか?

手作り」行動は需給逆転時代の先端であり、「変換」行動もまた需要側の復権を果たしていきます。「編集」行動は生活民が主体性を何とか維持している、最も基本的な生活行動であり、参加」行動では供給者主導市場との折り合いを深めていきます。

私仕様」行動を広げるには、インターネットや生成AIなどを積極的に応用した「カスタマイズ」市場を拡大することが期待されます。

➁差汎化行動・・・手作り・変換・編集・参加・私仕様の市場化

差延化(手作り、変換、編集、参加、私仕様)行動で生み出された、新たな個人的「効能」を、より広く社会的な「価値」へと転換していく行動です【差汎化行動をどう進めるか?】。

こうした行動を広げるには、生活民の差延化行動を、インターネットや生成AIなどを積極的に応用して、供給側へ強く告知するとともに、適正な費用設定を求めていくことが求められます。

➂差元化行動・・・象徴、無意識、体感

生活民主導マーケティングの2番目の中核として、深層的な市場次元へ展開していきます【差元化行動をどう進めるか?】。

象徴」行動を消費市場や社会事業に広げていくには、伝統的な供給構造を活用しつつ、新たな象徴願望に対応する供給体制の構築を求めていきます。

無意識」行動を広げるには、生活素材と支援サービスの両面から、伝統的な支援手法を再評価しつつ、最先端のテクノロジーを駆使した、新たな対応を求めていきます。

体感」行動を広げるには、生活素材と支援サービスの両面から、供給側にもハイテクやAIを応用した、新たな対応を求めていきます。

➃差異化行動・・・カラー、デザイン、ネーミング、ストーリー、ブランド

生活民マーケティングでは、供給側から与えられる、上記のような記号的価値からできるだけ逃避することが望まれます。その意味では、「差異化」行動というより、「反差異化」行動こそが、生活行動の基本姿勢となります【差異化行動をどう進めるか?】。

生活民に求められる差異化行動とは、差延化行動と差元化行動を駆使して、これらのネウチを自ら創り出すことです。

➄差真化行動・・・自学・自習、作法・儀式、修行・訓練

生活民は自らの求める「自学・自習」行動や「作法・儀式」行動を広げるために、供給側に対して、伝統的な支援サービスを改良しつつ、最先端のハイテクを駆使した、新たな対応を求めていきます【差真化行動をどう進めるか?】。

修行・訓練行動」の実現には、供給側に社会変化に見合った、新たな商品やサービスの創造を期待します。

⑥差戯化行動・・・競争・ゲーム、模擬・戯化、混乱・めまい

生活民は自らの求める「競争・ゲーム」行動を実現するため、供給側に対して、伝統的な商品やサービスの改善とともに、ハイテク技術を応用した、新たな対応を求めます【差戯化行動をどう進めるか?】。

模擬・戯化」願望を充たすためには、私戯戯化模擬の順番で、供給側の対応を求めます。また「混乱・めまい」対応としては、公共的な装置はもとより、さまざまな社会的イベントにおいて、積極的に興奮や熱狂を作り出す、斬新な仕掛けを求めます。

⑦差識化行動・・・欲求、実欲、常欲


欲求」「実欲」「常欲」を求める、さまざまな行動が多様にミックスした生活空間、これこそが私たちの日常生活の実態である以上、供給側にはますますフレキシブルな対応を求めていきます【差識化行動をどう進めるか?】。

以上のような7差化行動を積極的に展開していくこと、これこそが生活民マーケティング(Life Creators marketing)の拡大を意味しています。

2026年7月14日火曜日

Life Creators Marketing24:差識化行動をどう進めるか?

生活民自身が自律・自給回復型の暮らしをめざして、供給側主導の生活市場の商品やサービスをいかに利用していくべきか、という課題を検討してきました。

差延化、差汎化、差元化、差異化、差真化、差戯化と眺めてきましたので、最後はこれらの真ん中に位置する「差識化」を取り上げます。

差識化とは、【差識化行動とは何か?】で述べたように、「欲求」「実欲」「常欲」が認識する、さまざまな有用性の中から、個人的に必要な「ききめ」を判断し、それらを求める生活行動です。

生活世界の真ん中に位置する、あらゆる生活願望の中核から現れる行動で、例えば、欲求レベルの「渇きを潤すため水を飲む」行動、実欲レベルの「衣食住など日常生活の基本となる」行動、常欲レベルの「日常的な生活習慣で暮らす」行動などを意味しています(生活願望・3つの軸から生まれる)。

これらの願望を実現するため、生活民は供給側に何を求めていくべきでしょうか。

●「欲求」行動

無意識次元の動物的、衝動的な「欲動」と、さまざまな「記号」の刺激から生まれる「欲望」の間で、生理的、生物学的な不足状態を解消しようとする生活行動です。

例えば、咽喉が乾くから水を飲む、腹が空いたからパンを食う、寒いからコートを着るなど、一人ひとりの身体の中で「欠如」してくるものを補おうとする行動です。

生活世界の縦軸に対しても、生活民の基本行動は「差延化」ですから、供給側には差延化支援が求められます。飲料水の選択多様化、パン素材の拡大、コート選択肢の拡大といってところでしょう。

●「実欲」行動

世間的な評価を手に入れたいと思う「世欲」と、他人にどういわれようと純私的に満足したいと思う「私欲」の間で、家事、就業、寝食など日常的な生活の中に、実効的な効果や成果を得ようとする生活行動です。

例えば、炊事、洗濯、掃除、作業、業務活動など、社会的名望や純私的な満足を遠ざけた、極めて日常的な生活行動です。

生活世界の横軸に対する、生活民の基本行動は「差元化」ですから、供給側には差元化支援が求められます。味覚をより深める炊事用具、肌触りを深める洗濯機器、臭いを緩和する掃除用具といったところでしょう。

●「常欲」行動

言葉の示す目標へ自らを律する「真欲」と、目標を緩めて遊びや解放を味わう「虚欲」の間に合って、虚実を振り分けつつ日々の暮らしを実現しようとする生活行動です。

例えば、日常的な生活習慣で暮らすこと、曖昧な言葉遣いを気にせず会話することなど、厳しさも面白さもスルーする生活行動です。

生活世界の前後軸に対する、生活民の基本行動は「差延化×差元化」ですから、供給側にも差延・差元化支援が求められます。自律的・感覚的な暮らしを支援するサービス、生活民を戸惑わせないような会話サービスなどでしょう。

以上に挙げた3願望、つまり「欲求」「実欲」「常欲」を求める、さまざまな行動が多様にミックスした次元、これこそが私たちの日常生活の実態である以上、供給側にはますますフレキシブルな対応が求められます。

2026年7月12日日曜日

Life Creators Marketing23:差戯化行動をどう進めるか?:混乱・めまい

差戯化行動の3つめは「混乱・めまい」行動です。

欲動次元の願望に基づくもので、陶酔、酩酊、トランポリンなど虚構空間の中で私的な錯乱状態を求める「めまい」願望(私欲)を基盤に、温泉や気晴らし旅行など体感次元の発散を求める「弛緩」願望(実欲)や、遊園地やカーニバルなどの設備で集団的、社会的に虚脱空間を作りだす「混乱」願望(世欲)が生まれてきます。

生活民がこれらの願望を抱くのは、固定した日常生活の枠組みを一旦外して、生まれたままの時点に立ち戻り、新たな視点からそれぞれの暮らしを再構築していこうとするからです。これらの願望を実現するため、生活民は次のような行動を行います。供給側には何を求めたらいいのでしょうか。

●「めまい」行動

固定化された「識分け」次元を見直すため、「身分け」次元を動揺させて、自分自身を開放しようとする行動です。

知覚・体感的には、スカイスポーツ(ハンググライダーやスカイダイビングなど)やマリンスポーツ(サーフィン、スキューバダイビングなど)、識知解放的には酩酊めまい(アルコール、ドラッグなど)を求めます。

日常生活的な識知基準を外すことが目的であるがゆえに、供給側には危険性の管理が求められます。

●「弛緩」行動

「識分け」次元からの解放をめざして、「身分け」次元をたっぷり回復させようとする行動です。

体感回復的には整体(マッサージ、エステティークなど)、感覚解放的には浮遊(温泉、プールなど)、全身解放的には自然志向(登山、アウトドアなど)を求めます。

「身分け」次元の回復をめざす願望ですから、供給側には「識分け」次元のサービスを的確に縮小することが求められます。

●「混乱」行動

個人次元を超えて、集団的、社会的な次元でも、虚脱空間を作りだそうとする行動です。

社会的な感覚混乱装置(遊園地、特定公園など)、集団的な感覚刷新行事(新しい祭、新カーニバルなど)、都市空間の感覚混乱装置(スポーツカフェ、ミステリアスバーなど)を求めます。

集団的に「身分け」次元の回復をめざす願望ですから、供給側には極めて斬新な装置の、絶間ない提供が求められます。


以上に挙げた「混乱・めまい」行動に対しては、供給側からもすでにさまざまな対応が進められています。具体的な事例については、拙著『人口減少逆張りビジネス』の「9章たわむれ〟需要への差戯化戦略」で詳細に紹介しています。


このように考えてくると、今後の「混乱・めまい」対応としては、「めまい」対策を中心としつつ、「弛緩」「混乱」対策でも、公共的な装置はもとより、さまざまな社会的イベントにおいても、積極的に興奮や熱狂を作り出す、斬新な仕掛けが必要になってくるでしょう。