生活民自身は供給主導型の消費市場をどのように利用していくべきか、「差延化」の5つの行動が終りましたので、今回は「差汎化」を検討します。
差汎化(generalize)とは【差汎化行動とは何か?】で述べたように、生活民自身が新たな社会性、価値、同調などを求める「世欲」を充たすため、社会的なネウチや共同体的な価値を要求する生活行動です。
いいかえれば、前回までの「差延化(手作り、変換、編集、参加、私仕様)」行動で生み出された、新たな個人的「効能」を、より広く社会的な「価値」へ拡大していこうとする行動、ともいえるでしょう。
具体的な事例を挙げていきます。
●食生活
調味料をそのまま食材化する行動を、商品化させる(例:食べるラー油) クッキーを砕いてアイスに混ぜて食べる行動を、商品化させる(例:クッキーアンドクリームアイス) ポテトチップスにピザ味を求める行動を、商品化させる(例:ピザポテトチップス) |
●衣生活
マニアックな衣料を求める行動を、商品化させる(例:㈱ワークマンのアンバサダー共同開発、焚き火に燃えにくいキャンプウェア、撥水機能の高いリュックなど) ジーンズに穴を開けたり擦り切れるスタイルを、商品化させる(例:Levi'sなど) 上着にポケットを増やす、補強する、防水性を高めるなどの行動を、商品化させる(例:パタゴニアの多機能ポケット付きジャケットなど) |
●住生活
身体にフィットするようにソファの形を自由に変える行動を、商品化させる(例:無印良品・体にフィットするソファ) パーツを自由に追加・変更して「自分だけの家具」に改造する行動を、商品化させる(例:IKEAのDELAKTIG series) 借りたい家の希望や条件を提示して大家を募る行動を、サービス化する(例:㈱ On-Coのさかさま不動産) |
こうしてみると、供給主導の消費市場において、生活民が「差汎化」行動を広げていくには、インターネットや生成AIなどを積極的に応用して、供給側に生活民の差延化行動を告知するとともに、適正な費用設定を創り上げていくことが求められるでしょう。

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