2016年10月13日木曜日

「生活民」とはどんな人?

生活民」とは、生活の主体である人間像を、生活学の「生活人」や社会経済学の「生活者」を継承しつつ、より統合化したコンセプトです。

具体的にいえば、次のような特徴があります。



①「生活人」からは、「美学や哲学などの次元にまで幅を広げた、より総合的な人間像」を継承しています。

②「生活者」からは、「営利主義の対象である“消費者”を抑制する」ことや「自己生産を基本にする」ことを継承しています。

③その一方で、「生活人」が否定した「伝統や慣習、あるいは流行を追い求める生活行動」や、「生活者」が排除した「気晴らしや見せびらかしなどを求める願望次元」なども積極的に肯定し、両方とも含めた人間像をめざします。

④生活の主体を、市場社会のユーザーの立場を超えて、市場の成立以前から存在した、自立的な人間におきます。

⑤こうした視点から、庶民、市民、人民、公民、国民などに共通する「民」の視点を再評価し、「生活民」と名付けます。

以上のように、このブログでは今後、「生活民」という言葉を使いますが、それはこれまで述べてきた「生活体」や「生活球」の視点を否定するものではなく、それぞれを統合化した人間像ともいえるでしょう。

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