「生活民」は、生活学の「生活人」や社会経済学の「生活者」を継承しつつ、両者が排除した「伝統や慣習、あるいは流行を追い求める生活行動」や、「気晴らしや見せびらかしなどを求める願望次元」なども吸収した、より柔軟な人間像です。
こうした人間像のより詳細なイメージについては、すでに以下のタイトルなどで具体的に述べてきました。
◆「生活体」を提唱する!(2015年2月23日)
◆「生活体」の3つの軸(2015年2月24日)
◆生活構造の縦と横(2015年2月25日)
◆縦軸の構造・・・「身分け」と「言分け」(2015年2月26日)
◆縦軸が生み出す3つの生活願望・・・欲動・欲求・欲望(2015年3月4日)
◆横軸の構造・・・ラングとパロール(2015年3月6日)
◆横軸が作る3つの生活願望・・・世欲・実欲・私欲(2015年3月9日)
◆前後軸が作るメタメッセージの世界(2015年3月12日)
◆前後軸が作る3つの生活願望・・・真欲・常欲・虚欲(2015年3月13日)
◆これが生活体だ!(2015年3月19日)
このような「生活体」は、まさしく「生活民」の生活構造を表しています。
ポイントは以下の5点です。
① 生活民の生活構造は3つの軸から構成されています。
② 縦軸では「観念・理想」とともに「伝統・慣習」が含まれています。
③ 横軸では「自給自足・自己満足」とともに「流行・見せびらかし」を含まれています。
④ 前後軸では「学習・訓練」とともに「気晴らし・遊戯・弛緩」を含まれています。
⑤ 3つの軸が交わる中心として、「日常・平常」な生活が位置づけられています。
以上のように、「生活民」とは、日常・平常な行動を中心としつつ、感覚や伝統、観念や理想、自足や自己愛、流行や権威、学習や訓練、遊戯や弛緩などをも包含する、幅広く柔軟な人間像だといえるでしょう。
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