総務省統計局の「社会生活基本調査」をベースに、生活世界構造の視点から生活時間の実態を探っています。
今回はこの調査のデータから、2021年における男女差を考えてみましょう。
1週間当たりの平均時間(分)を7差化時間で比較すると、女性と男性の間には、次のような差異が読み取れます。
●最も多い差元化では、男女とも600分でほぼ同じですが、女性の方が睡眠や休息がやや少ないようです。 ●2番めの差識化では、女性の方が男性より145分も多いようです。家事や身の回りなど日常的な用事が圧倒的に多いからです。 ●3番めの差汎化では、女性の方が男性より123分も少なくなっています。仕事や通勤・通学などに用いる時間が130分も少ないからです。 ●4番目の差異化は、男女とも130分ほどで、ほぼ同じです。 ●5番めの差延化では、女性が男性の2倍を超えています。育児や買物が多いためです。 ●6番めの差真化では、男女とも50分ほどで、ほぼ同じです。 ●7番めの差戯化では、女性の方が29分少ない。趣味・娯楽、スポーツとも少ないからです。 |
以上を整理すると、下図に示したように、女性は差識化、差延化で男性より多く、差元化、差汎化、差異化、差真化、差戯化では男性より少なくなっています。
女性の生活時間の多くは、生活の維持や支援など、家庭内の必需的行動に費やされ、それ以外の時間から捻出されている、ということでしょう。
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