昨今急速に進展しているハイテクツールについて、生活民の立場からそれぞれの効能を考察してきました。
10例を越えましたので、まずはソフト系から、ツール間の比較をしてみましょう。
縦軸に生活世界構造(言語―感覚)、横軸に言語構造(社会―個人)を組み入れたグラフに、7つのソフト系ツールを配置すると、下図のようになります。
●対話系AI(文字系:例:Chat
GPT)の中で交わされる言語は、日常・交信言語と思考・観念言語が基本で、社会界と間人界の中で行われている。
(画像系については、深層・象徴言語が、社会界と間人界の中で使われている。)
●VR(Virtual Reality:仮想現実)が表示する世界は、視覚・聴覚・触覚によって捉えられる認知界や識知界であり、利用者は個人界から間人界への空間を体験することができる。
●AR(Augmented Reality:拡張現実)は、認知界に現れるイメージを識分けし、言知界や理知界へ繋ぐとともに、個人界、間人界、社会界へ働きかけることができる。
●MR(Mixed Reality:複合現実)は、環境世界から身分け・識分け・言分けされた現実事象と、人工的に創られた仮想事象を重ねたうえで、個人界から間人界へ働きかけることができる。
●SR(Substitutional Reality:代替現実)は、ディスプレイを通した仮想事象に対し、個人及び少数のユーザー間で共有される個人界・間人界の現象である。
●メタバース(Metaverse)は、仮想空間を識分け・言分け・識分けでき、アバターとして仮想空間に働きかけることができるから、社会界から間人界を経て個人界にまで及んでいく。
●デジタルツイン(Digital twin)は、ユーザーが識分け・言分け・識分けした、さまざまなデータをデジタル・アバターの元へ、リアルタイムで送り込み、社会界から間人界を経て個人界にまで及んでいく。
以上のように、ソフト系ハイテクツールは、全体として生活世界構造と言語構造のほぼ全域を利用域としつつ、個々のツールではそれぞれの特性に応じて、さまざまな領域に対応しているようです。
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