人口減少が始まってはや15年、それまで続いてきた人口増加時代の生活環境を振り返るため、過去100~120年間の変化をさまざまなデータで確認してきました。
10項目に達しましたので、ひとまず整理しておきます。
とりあげた事象は、次の10項目です。
以上の事象を経済的側面と社会的側面に分けてみると、次表のようになります。
2つの側面の内部で、個々の事象は互いに関連し合って変化しています。
また経済、社会の区分を超えて、相互に影響を与え合っていることも読み取れます。
その上で、それぞれの事象で検討してきた時系列変化をおおまかに整理してみると、次の3つの時代区分が浮上してきます。
❶1900~45年(45年間)・・・大正~昭和前期、つまり戦前社会の上昇期である。 ❷1946~75年(29年間)・・・戦後社会の急激な上昇・拡大期である。 ❸1976~2020年(44年間)・・・上昇・拡大が緩んだ後の飽和・安定期である。 |
この区分を人口推移に当てはめると、その変動期とほぼ整合しているようです。
つまり、❶人口容量7500万人までの戦前の安定的な増加期、❷人口容量12800万人へ向かった戦後ベビーブームによる急増期、❸容量上限が2000万人に迫った飽和・漸減期、の3区分です。
こうして見てくると、120年間の人口推移の背景には、上記のような経済・社会的事象の変化が多様な形で影響しているのではないか、と推定されます。