「ことがたり+マーケティング」と考えた場合、どのような手法が考えられるのか、これまで述べてきた論理をまとめてみると、次のようになるでしょう。
(ことがたりの内容)
①「ことがたり」とは、表層・日常・深層言語次元で把握できる諸現象を、個人や集団が言分け次元においてとらえ、何らかの意図をもって言語化・文章化したものである。
②具体的な事例としては、曰く因縁(隠れた事情や理由)、故事来歴(古くから伝わっている事柄について由来・伝来・歴史事情)、散文・随筆・小説など(事実や仮想の文章化)があげられる。
②具体的な事例としては、曰く因縁(隠れた事情や理由)、故事来歴(古くから伝わっている事柄について由来・伝来・歴史事情)、散文・随筆・小説など(事実や仮想の文章化)があげられる。
(差異化手法の一種)
(差異化手法の問題点)
⑤需要者(生活民)の意識や観念を刺激することで、供給者側の意向に向けて、強引な誘導を行う恐れがある。
⑥さまざまなメディアを通じて消費者の感覚を麻痺させ、一人ひとりが元々持っているはずの個人的な生活願望(欲望・欲求・欲動)を消滅させる恐れがある。【差異化手法を批判する!:2016年2月11日】
⑦権力や優越感などと結びつき、不平等や差別といった、さまざまな社会的罪悪を生み出す恐れがある。【「差異=排除」を指摘するJ・ヤング:2016年2月23日】
⑥さまざまなメディアを通じて消費者の感覚を麻痺させ、一人ひとりが元々持っているはずの個人的な生活願望(欲望・欲求・欲動)を消滅させる恐れがある。【差異化手法を批判する!:2016年2月11日】
⑦権力や優越感などと結びつき、不平等や差別といった、さまざまな社会的罪悪を生み出す恐れがある。【「差異=排除」を指摘するJ・ヤング:2016年2月23日】
以上を前提にすると、「ことがたり+マーケティング」を適切に行っていくには、次のような対応が求められるでしょう。
①曰く因縁・・・商品そのものや商品開発などに関わる経緯や推移などを伝えることで、生活民にとって商品のネウチが豊かになるよう、添付する情報やその中身を厳選すること。
②故事来歴・・・商品に関係する歴史的な事情や由来などを伝えることで、生活民にとって商品との関わり方が深化できるよう、添付する情報の正確性や信頼性に注意を図ること。
③散文・随筆・小説・・・拡販誘導をひたすらめざすような内容や情緒をできるだけ避け、生活民の一人一人がそれぞれ独自の効用や情念を育めるような情報素材に絞り込むこと。
②故事来歴・・・商品に関係する歴史的な事情や由来などを伝えることで、生活民にとって商品との関わり方が深化できるよう、添付する情報の正確性や信頼性に注意を図ること。
③散文・随筆・小説・・・拡販誘導をひたすらめざすような内容や情緒をできるだけ避け、生活民の一人一人がそれぞれ独自の効用や情念を育めるような情報素材に絞り込むこと。
こうしてみると、「ことがたりマーケティング」とは、安易な差異化手法である「物語マーケティング」を大きく超えて、生活民のしなやかな「欲望」を本質的に満足させる手法をめざすものといえるでしょう。
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