マズローの「欲求段階説」が主張する、5つの「欲求」を、筆者の提起する「生活願望球」の7つの「願望」と比較してみましょう。
いうまでもなく、5つの内容についてはさまざまな解釈ができますから、単純に比較することはできませんが、敢えて生活願望球の中に位置づけてみると、図のようになります。
両者を比べてみると、欲求段階説については、ざっと見ただけでも、次のような疑問が浮かんできます。
➊5つの欲求は生活願望球の一部を占めているにすぎない。
➋生活願望の基本である、3つの願望(欲動・欲求・欲望)が区別されていない。
➌一方向的な上昇志向が強く、真面目志向はともかくも、虚脱志向や遊び志向が無視されている。
こうしてみると、欲求段階説は、かなり狭い視点に立っているともいえるでしょう
もしこの比較が正しいとすれば、欲求段階説に基づいて、さまざまなマーケティング理論や戦略を考えるのは無謀なことなのかもしれません。
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