ハイテクツール論がひとまず終わりましたので、今度は言語6階層説に進みます。
言語階層論については、何度も書いてきましたが、どんどん進化してきました。
従来の言語3階層説から、今度は言語6階層説へと進展してきましたので、その要点をしばらくの間、書かせていただきます。
6階層説の前提となっているのは、生活世界構造です。
【生活構造図を「生活世界構造図」に修正する!】や【「ことしり」から「ことわり」へ!】で、私たちの環境把握力への見解を、従来の【身分け・言分け】の2に区分に、新たに【識分け・網分け】を加え、【身分け・識分け・言分け・網分け】の4区分に修正しました。
「識分け(しわけ)」とは、感覚把握(身分け)と言語把握(言分け)の間に、もう一つ「意識」把握の次元がある、ということです。感覚が捉えた対象を、意識が認め、音声やイメージなどに置き換える次元です。言語階層で言えば、自然的な言葉が生まれる前に、深層的な言葉が湧き上がる次元を位置付けたのです。
一方、「網分け(あみわけ)」とは、「言分け」による「分節」によって生み出された自然言語や自然記号に対し、さらに特定の意図による「網」をかけ、抽象化された言葉や記号を創り出すことです。言分けで生まれたコト界では、自然発生的に生み出された自然言語によって、日常的な会話や文通などが行われていますが、考察や思索などの行動になると、人類は人為的にさらに抽象化された思考言語を使います。こうした言語によって、コト界の中に、もう一つ、新たに仕分けされた世界、アミ界という次元が生まれ、いわゆる観念的な言葉が行きかうようになります。
2つの新たな仕分けによって、3段階であった生活構造は、5階層の生活世界構造に進化してきました。
これに基づいて、言語の階層も3階層から6階層へ変化していきます。
しかし、【身分け・識分け・言分け・網分け】論になると、新たな境界として「識分け」「言分け」「網分け」の3つが加わりますから、言語という集団的交信装置もさらに分化し、6つの階層に分かれていきます。
それは、深層言語、象徴言語、自然言語、交信言語、思考言語、観念言語で構成される言語6階層です。
それぞれの機能や役割については、次回から考察していきます。
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