2020年9月16日水曜日

限界時代へ生活民はどう対応すべきなのか?

SustainableSDGsの意味を考察してきましたが、問題の本質は「現状維持」などではなく、科学技術文明が創り出した「人口容量」の「限界化」にあるのではないでしょうか。

そこで、今回からはやや視点を広げ、「限界時代のライフスタイル」について、「生活民」の立場から考えていきます。

人口容量の限界化を如実に表しているのは、人口の動きそのものです。

何度も述べて入る通り、日本の人口はすでに減り続けていますが、世界の人口もまた、あと30年ほどで減少過程に入る可能性が高まってきています。

日本の人口

2008年の12,800万人以降、徐々に減り続けており、2100年には5,970万人まで下がると予測されています(中位値)。

最も高い場合でも7,410万人(高位値)、最も低い場合には4,790万人(低位値)といずれも減少するようです。

(国立社会保障・人口問題研究所2017年推計)

世界の人口

2020年の78億人から2100年には109億人(中位値)へ、高い場合には156億人(高位値)まで増える、と予測されています(国連・世界人口展望2019)。

だが、最も厳しい予測では、2050年前後に89億人でピークとなり、2100年には73億人(低位値)まで減っていく、とされています。

コロナ禍の影響などを考慮すると、低位値に近づく可能性が高まります。

そこで、国連以外の予測を見ると、2050年ころの88億人がピークで、2100年には63億人にまで減少する、との見方も出ていますWashington Univ. Institute of Health Metrics and Evaluation: IHME,2020)。

2100年には国連の低位値より10億人少なく、2000年の人口に戻るということです。

以上のように、21世紀という時代には、日本はもとより世界においても、人口減少が常態化していくのです。

なぜ人口は減少していくのでしょうか。一言でいえば「人口容量の限界化」です。

あらゆる生物は「キャリング・キャパシティー(Carrying Capacity」の上限に達すると、それぞれの個体数を減らしていくのが常態です。

人間の場合も「人口容量(Population Capacity」の上限に達すると、人口を減らしていくのが常態なのです。

人類の歴史を超長期的に振り返れば、時々の文明が創り出した人口容量に上限に達するたびに、人口は何度も減少を経験してきました。

今世紀に人口が減っていくのは、まぎれもなく現代の人口容量を支えている科学技術文明の限界が顕在化し始めたからだ。といえるでしょう。

こうした時代に、私たち一人一人の生活民は、どのように対応していけばいいのでしょうか。

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