生活民の差元化行動に向けて、供給側が行うべき、2番めの方策は無意識次元への対応です。
生活民が行う、無意識次元の差延化行動とは、眠り、酩酊、陶酔といった状況に自らを追い込んで、生来の直感力や超能力を回復させることです。
無意識や本能は通常、意識下の暗い深淵に潜んでいますが、時折、夢や幻想など「欲動」の形をとって噴出し、日常生活空間の記号で覆われた「欲望」の厚い膜を速やかに突き破ってくれます。
そこで、生活民には、無意識や本能が見えやすい環境を、自ら積極的に作り出すことが求められます。眠り、酩酊、陶酔といった状況に自分自身を追い込んで、その中でたっぷりと夢や幻想を味わい、そこから生来の直感力や超能力を回復させるのです【差元化とは何か?:2015年8月20日】。
こうした生活民の差元化行動に対応して、供給側に求められる支援策としては、すでに述べたように、①没我力支援、②直感力支援、③自己対面力支援などが考えられます【「差異」より「深化」を!:2016年4月27日】。それぞれの事例を考えてみましょう。
①没我力支援では、睡眠、催眠、酩酊などへの誘導や援助を行う生活素材や支援サービスが求められます。素材では快眠グッズ、眠り薬、睡眠導入剤、酒、アルコール飲料などが、サービスとしては睡眠誘導、催眠誘導、熱狂空間、無礼講などが考えられます。
②直感力支援では、身体や感覚を研ぎ澄ませて、霊感や六感を増加させる生活素材や支援サービスが求められます。素材ではリラックスミュージック、リラックス絵画など、サービスでは伝統的な座禅、自己催眠法、自律訓練法に加えて、さまざまなリラクゼーション技法などが先例となるでしょう。
③自己対面力支援では、無意識の次元に立ち戻って、自らの原点を確認し、それを社会に向けて広げさせる生活素材や支援サービスが求められます。素材では、現在開発中の潜在意識型VR(ヴァーチャルリアリティ)が、またサービスではこれまた研究中の潜在意識セラピーなどが、それぞれ考えられます。
以上のように、生活民の求める無意識行動に対しては、生活素材と支援サービスの両面から、伝統的な支援手法の再評価はもとより、最先端のテクノロジーを駆使した対応もまた求められるでしょう。
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