16年前、まさに全盛時代だったファミレスの将来について、筆者は『人口減少社会のマーケティング・・・新市場を創る9つの消費行動』(古田隆彦著、生産性出版、2003年7月刊)の中で、次のように予言しています。
70年代から続いてきた「ファミリーレストラン」という名称は、まもなく消えていくだろう。代わって「シングルレストラン」や「ディンクスレストラン」といった、新たな外食形態が拡大してくる。
超家族の拡大によって、外食市場ではすでに、従来の「ファミレス(ファミリーレストラン)」から「ファミレス(ファミリーがなくなる)」が進み始めている。
超家族の拡大によって、外食市場ではすでに、従来の「ファミレス(ファミリーレストラン)」から「ファミレス(ファミリーがなくなる)」が進み始めている。
その9年後、「週刊現代」(2012年02月20日号)の特集「経済の死角」にも、筆者は次のような展望を載せています。
ファミレスは3世代家族や子どものいる核家族をターゲットとして生まれたが、そのような世帯は全体の4割を切るまで減ったと見られる。
代わりに増えたのが単身者や独居老人で、ファミリーを対象にした形態やメニューではやっていけない。すでに衰退期に入った業態といえる。
代わりに増えたのが単身者や独居老人で、ファミリーを対象にした形態やメニューではやっていけない。すでに衰退期に入った業態といえる。
これらの予言がいよいよ当たり始めました。
2019年8月17日、日本経済新聞夕刊1面に、次のような記事が掲載されています。
【ファミレス「個客」歓迎・・・電源・ついたて・・・1人席充実 単身世帯増 取り込み競う】
要旨は次のようなものです。
外食各社が「お一人様」の取り込みに本腰を入れる。
ファミリーレストラン「ガスト」は、席の両側についたてを配置し、電源を備えた1人席を拡大する。
定食店「大戸屋ごはん処」は1人でも快適に食事できる新型店を開業した。
単身世帯の増加が続くなか、従来はファミリー層の利用が多かった飲食店でも「個客」の取り込みが急務になっている。
ファミレスや焼き肉など家族層の利用が多かった飲食チェーンが「個客」向けの店舗を増やしているのは、単身世帯の需要を取り込むためだ。
国立社会保障・人口問題研究所によると、20年の総世帯数のうち単身世帯は36%となる見通しで、今後も増加するとみられている。
ファミリーレストラン「ガスト」は、席の両側についたてを配置し、電源を備えた1人席を拡大する。
定食店「大戸屋ごはん処」は1人でも快適に食事できる新型店を開業した。
単身世帯の増加が続くなか、従来はファミリー層の利用が多かった飲食店でも「個客」の取り込みが急務になっている。
ファミレスや焼き肉など家族層の利用が多かった飲食チェーンが「個客」向けの店舗を増やしているのは、単身世帯の需要を取り込むためだ。
国立社会保障・人口問題研究所によると、20年の総世帯数のうち単身世帯は36%となる見通しで、今後も増加するとみられている。
今さら、という感じもなきにしもあらずですが、もう一歩踏み込んで、「ファミレス」から「パソレス(パーソナル・レストラン)」など、業態ネーミングの変更動向にまで触れてほしかった、とも思います。
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