2025年1月25日土曜日

生活行動論から生活空間論へ!

生活学・新原論は、前回までの「Ⅴ:生活行動論」に続いて、今回からは「Ⅵ:生活空間論」へ進んでいきます。「生活学・新原論Ⅵ」ということです。

生活空間を考える時、まず配慮すべきは、私たちの生きている生活空間が「居住空間」と「地域空間」に分かれているという事象です。

居住空間は、衣食住など基本的な暮らしを営む内向空間であり、地域空間は、生産や購買、教育や交流などを実現する求める外向空間です。

今回からはまず新原論Ⅵ-1として、居住空間を考えていきます。

私たちの居住空間、つまり住まいの構造を、これまで述べてきた生活行動論で分析してみると、下図のような分類が浮かんできます。 


➀中央、日欲への差識化行動に対応して、居間、食堂、炊事場、洗濯場、洗面所、浴場、便所、そしてそれらを繋ぐ廊下や階段が浮かんできます。

➁左下、私欲への差延化行動に対応して、個室や寝室などが浮かんできます。

➂右上、世欲への差汎化行動に対応して、玄関や応接室などが浮かんできます。

➃右下、真欲への差真化行動に対応して、書斎や勉強部屋などが浮かんできます。

➄左上、虚欲への差戯化行動に対応して、遊戯室や娯楽室などが浮かんできます。

⑥上方、欲望への差異化行動に対応して、外装、エクステリアなどが浮かんできます。

⑦下方、欲動への差元化行動に対応して、住み心地、インテリアなどが浮かんできます。

7つの生活行動には、それぞれ特有の生活願望への対応が含まれています。

とすれば、7つの生活空間にも、それぞれの願望に応えることが求められるでしょう。

それゆえ、建築学や住居学などの視点とは、一味違った立場から、7つの分類を前提にしつつ、個々の生活空間に求められる条件とは何か、を考えていきます。